龍包事件簿 3月/4月
3月20日●損害賠償は恩赦対象外‥‥ソク・アン首相府相は20日、ラナリット前第一首相の裁判について、18日の判決で裁判所が命じた65億円の損害賠償は、国王恩赦では赦免されないとの見解を明らかにした。チェ・スグオン法相は「賠償額が払えなければ収監する」と明言している。
3月21日●シアヌーク国王が恩赦拒否‥‥ラナリット氏への恩赦付与に当たっては、フンセン、ウンフオト両首相の「事前同意」が必要との立場を明らかにしており、恩赦を拒否したのは両首相から同意が取り付けられなかったためとみられる。
3月22日●国王、ラナリット氏に恩赦‥‥国王は21日深夜、武器密輸罪など二つの裁判で有罪判決を受けた子息のラナリット氏に恩赦を与える国王令に署名、即日発効した。
3月26日●ラナリット氏、帰国は数日間‥‥ラナリット事務局代表のルー・ライスレン氏は26日、「今回のラナリット氏の滞在は数日間で、再び国外に出る」と語った。自宅は昨年七月の武力衝突の際に一部壊されていて住めないため、プノンペン市内のホテルに宿泊する予定になっている。
3月26日●選管委員長、選挙準備の遅れを懸念‥‥選挙管理委員会のチェン・ポン委員長は25日、七月の総選挙について「準備は遅れている」と語った。選挙準備にかかる費用について、先進各国からの援助が口約束に終わっているとの不満を示した。
3月29日●ラナリット氏帰国へ‥‥ラナリット前第一首相は30日午後、タイ国際航空の定期便で滞在先のバンコクから九カ月ぶりに帰国する。滞在中の安全確保については、カンボジア政府の特別部隊が警護に当たり、国連はその活動を監視するという。
3月30日●ラナリット前第一首相帰国‥‥空港には同氏が率いるフンシンペック党幹部ら約四百人が出迎えた。空港の外にも千人を超える支持者が集まった。一方、フン・セン氏のカンボジア人民党支持者らは空港前で帰国反対デモをした。
3月30日●フンセン氏、ラナリット派部隊の政府軍編入求める‥‥書簡は28日付で、ポルポト派との関係についてはっきりと説明して、いつ自派部隊を政府軍に引き渡すのか答えるべきだと書いている。
4月1日●報道陣乗せた軍ヘリコプターが着陸失敗‥‥北西部プレアビヒアで、報道関係者や外交官ら二十数人を乗せたカンボジア政府軍のヘリコプターが着陸に失敗し、機体後部が大破した。
4月6日●ポト派「拠点奪回」をラジオで宣言‥‥キュー・サムファン幹部会議長はラジオ放送で、政府軍との間で攻防激化していた北西部の本拠地アンルンベンを「完全に奪回した」と述べた。
4月10日●米政府がポル・ポト氏逮捕計画確認‥‥アメリカのリノ司法長官は会見で「彼の身柄を拘束する必要が生じた場合、司法省が実行する」と述べ、米政府がポルポト氏の逮捕を主導する用意のあることを明らかにした。
日本関連
3月27日●日本政府・総額26億円の食料支援‥‥政府は深刻な食料不足に陥っている(?)カンボジアに対し、世界食料計画(WFP)を通じてコメ10億円分を援助する。
3月29日●セブンイレブンは清涼飲料値上げを見送り‥‥昨年四月に消費税率が引き上げられた際、値上げを見送ったメーカー各社は、この春から値上げに踏み切る方針だが、コンビニ最大手の価格据え置きで、大手スーパーなども追随する可能性が高い。
4月6日●渡嘉敷元チャンピオンを書類送検‥‥新宿署は、元WBAジュニアフライ級チャンピオンの渡嘉敷勝男さん(37)を書類送検した。渡嘉敷さんは新宿のホテルにてハワイ在住の男性(58)と、知人女性をめぐるトラブルの事後処理を話し合ううち口論となり、渡嘉敷さんの運転手が男性の顔を数回殴り、渡嘉敷さんが謝罪文を書くよう強要した疑い。
4月8日●女医が受験の長男に向精神薬を渡す‥‥千葉県にある医院の女性院長(71)が、興奮作用のある向精神薬「リタリン」を、受験勉強中の長男に渡した疑いで事情聴取を受け、容疑を認めた。長男(覚醒剤取り締まり法違反で公判中)は高校時代から貰っていたと供述している。
4月12日●インド国防大臣と長崎市長。核政策かみあわず‥‥インド訪問中の平岡敬・広島市長は国防省でジョージ・フェルナンデス国防相と会談。同国防相は「私たちは核抑止力を信じている。核兵器を使える準備をする」と主張。議論はかみ合わなかった。